「時の行路」映画 製作・上映推進会議のブログ

このブログは、田島一さんの『時の行路』『続 時の行路』『争議生活者』(新日本出版社)原作の映画「時の行路」に関するブログです。映画「時の行路」ついに完成しました。スタッフ 企画・中西繁 音楽・池辺晋一郎 脚本・土屋保文・神山征二郎 監督・神山征二郎 2020年公開。全国で30万人動員目指して頑張りましょう!                          公式ホームページは、https://www.tokinokouro.kyoudo-eiga.co.jp

さくらぴあ物語 2021.6.(VOL.261)が送られてきました。

 ”はつかいち文化ホール情報誌”「さくらぴあ物語」6月号が送られてきました。

9月12日(日)に広島推進会議主催、廿日市市芸術文化振興事業団共催で行われる映画「時の行路」の上映予定が1面に掲載されています。すごい企画です。成功させたいと思っています。

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「時の行路」上映運動経験交流誌 6    

 今回は、シネマリンでの上映を成功させた「神奈川での経験」を報告します。

是非、参考にしていただければと思います。

 神奈川県での上映        神奈川上映実行委員会  瀬谷昇司

 

はじめに

2020年10月10日より11月6日まで4週間、横浜シネマリンでロードショーを行った「時の行路」は、観客動員1668人、興行収入189万2500円で成功をおさめることができました。これは、新型コロナウイルスの感染拡大の3波が来襲する前の興行という幸運にめぐまれたとはいえ、作品のもつ力に加え、実行委員会をつくり前売り券の普及、映画の宣伝を最後まで貫いた結果です。1回平均の観客動員は、第1週が24人、第2週39人、第3週48人、第4週103人という数字にも表れています。この数字の伸びがなんであったのかをあらためて考えたいと思います。

 

 実行委員会をつくり、前売り券普及は映画が終わるまで

さて、実行委員会の運動ですが、2019年11月に試写会を開催し、約70人が入りました。その後、横浜シネマリンでロードショーが7月4日から31日までと決まっていたのですが、コロナ禍で10月に順延しました。7月1日からポスター200枚を使い宣伝し、前売り券を発売しはじめました。実行委員会ニュースは10号まで発行しています。55に上る団体・個人が前売り券普及所なり、9月30日までに463枚を普及しています。重要なのは映画が始まっても前売り券を普及し、宣伝とあいまって最終日の11月6日までに715枚普及しました。前売り券の集金でわかったことですが、前売り券の普及は1000枚を超えていました。最後まで、前売り券の普及を握って離さず、実行委員会が力をつくしたことが最後の1週間の観客動員の爆発につながりました。大変な苦労をしましたが、前売り券の普及枚数の実数を、事務局会議で明らかにしました。そうすることによって、実行委員会事務局が引き締まり、ここには、この人にあたって普及してもらおうなどと、手を打つことができました。

 

 ロードショー中に宣伝のピークが来るように

 もうひとつは、映画が始まる2週間前から一気に宣伝を強めたことです。宣伝は、しんぶん赤旗折り込みが4回4万2700枚に上りました。さらに、しんぶん赤旗首都圏版に10月6日の神山征二郎監督舞台あいさつ記事、10月28日に板倉三枝子記者の神山征二郎監督インタビュー記事が掲載され、横浜シネマリンでの上映のお知らせが載りました。残念ですが、一般紙への掲載は、朝日、東京、神奈川、TV神奈川にお願いしましたが、掲載されませんでした。折り込みは、ロードショー2週間前に公式に作られたチラシ。二回目は映画の案内です。三回目は神山征二郎監督インタビューです。4回目は若者の鑑賞後のインタビュー記事です。神山監督インタビューは、「映画では、争議の裁判の結果は敗訴だ、あんまりだ」という声にこたえたものです。神山監督自身に「日本の厳しい現実、それを乗り越えていく者がいるのだ。単なる勝つた負けたという問題ではなく、生き方の問題として描きました」と語ってもらいました。3回目の若者へのインタビューは「若者は見ない」という声に若者の映画評という事実でこたえたものです。それぞれ、観た人の特徴的な声からインタビューしました。それによって、映画について、しんぶん赤旗読者や労働組合で「話題」になりました。会議でよく映画のことが話題になっていたことが、後で分かりました。話題になれば、観た人がSNSで載せる、データを配信した団体もそれに続くというように広がっていきました。若者が共感する映画ってなんだろう、そんな思いをシニア世代に抱かせたあたりが最終盤の観客動員につながりました。

 

若者が感じた現実が映画の中に

 映画の観客はシニア世代が多かったのですが、20代、30代の若い世代から「労働組合を作って連帯していくところに共感した」「主人公の葛藤がよく描かれている」「非正規を物のように扱うのは映画の言う通りおかしい」と高い評価を受けたのは、神奈川上映実行委員会としても望外の喜びでした。鑑賞した若者たちへのインタビューで、「『時の行路』の評価は☆いくつか」と率直にたずねると、「☆4つ(☆5つ満点)は確実にある」と高得点を下してくれました。特に若者が一様に「温かい映画だ」とのべたのは意外でした。試写会を観たシニア世代からは、主人公が妻の死に目にも立ち会えずにたたかい、裁判も負けるというストーリーの厳しさばかりに目を追われ「あんまりだ」という声が少なからずあったからです。

若者インタビューの際には、どんな答えがはね返ってくるのか私もドキドキでした。しかし、若者は仲間の連帯や家族の絆、夫婦の愛情に着目していました。これは、映画館に足を運んだ若者が実行委員の懸念よりずっと先に現実を体験していたからではないでしょうか。一人ひとりがばらばらにされ、自己責任論に縛られ、非正規雇用が働く職場に身を置き、またシングルマザーの辛さなどを肌で感じているからです。コンピュータ会社に勤めていた人は「有能な派遣社員の手取りが自分の6割と聞いて、矛盾を感じていた」、シングルマザーの人からは「映画の中でシングルマザーの子どもが熱を出して、働けなくなるあたりから涙がとまらなかった」。年功序列の日本的経営の中で育ったシニア世代とはおおきな隔たりがあります。若者世代は、厳しい中に連帯があり、家族愛がある、だから温かいと感じたのでしょう。シニア世代も試写会とロードショーの二度目を見て、「2回目の方が、家族が主人公のたたかいの意味を実感していく過程が心に響き、裁判で負けたということは1回目ほどこうあってほしいというストーリーへの願望が気にならず、泣けた」という声を何人ものひとから聞きました。今、若者による若者のための「時の行路」上映会をしたいという声が上がっています。「時の行路」神奈川上映実行委員会もこの声を大切にして、さらに各地で上映会を開いていきたいと思います。 

 

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「時の行路」上映運動経験交流誌 5    

 コロナ感染拡大で、「上映を2回延期」を余儀なくされたが、粘り強く、諦めないで上映を成功させた「町田」での経験です。是非、参考にしていただけたらと思います。

  町田市での上映        町田上映実行委員会 事務局 松野祥江

 

2019年9月に発足させた町田上映実行委員会。翌年4月には上映の予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で6月に延期したが、それもまた上映できず延期を余儀なくされた。しかし、実行委員会メンバーが最後まであきらめずに宣伝、券の普及を粘り強く行い、2020年9月24日に無事上映する事が出来た。会場の人数制限・コロナ禍の不安の中でも523枚を売り上げ、当日は403名の入場者で成功させることができた。1年に及ぶ実行委員会の活動での教訓と課題を考えたい

 

① 実行委員会メンバーは上映運動に携わるのは初めて人がほとんどだった

・新婦人や年金者組合、地区労などの役員に声をかけ9月30日に第1回実行委員会を開催。14名の参加で田島一氏にこの作品に込めた思いを講演して頂く。

・事務局体制を決めたが、どのように進めたらよいのか分からず、映画センターの小田さんに具体的な進め方の援助をしてもらった(会場取り、ポスター・チケットの手配・宣伝方法など・・・)

・地域の実行委員会で上映運動をする際には、経験した人がいないとわからないことがたくさんあるので、小田さんに援助してもらったことは大いに役に立った

 

② 試写会について 

・各団体に呼びかけたが26名の参加であった。来てくれた方の反応は良く、ほとんどの人が実行委員になってくれたが、試写会での成功が上映会の参加の成功につながると思うので、もっとしっかり、呼びかける必要があったと思う。

 

③ 事務局体制をしっかりさせ、計画を立て、実行委員会に提起、運動にしていく

・町田市民ホールで1000名の目標でチケット(1500枚)を用意。

・配布一覧表を作って各組織の代表者・個人に配布・依頼する。

・チケット取扱い所への依頼をする(久美堂書店・演劇鑑賞会・地域の園芸店など)

・各イベントに出かけていき、宣伝しチケットを売る

・町田上映のチラシと実行委員長からのお願い文章を新聞(赤旗・新婦人・年金者組合など)に織り込む。2度の延長でチラシなどの経費がかかった。

・地区労参加労組にチラシとチケットをお願いに行く

・町の宣伝紙にも依頼する(ショッパーなど)

・実行委員会の度に、チケットの売り上げを確認する 

 ・コロナ禍で延期を余儀なくされ、一時は前売り券の回収の声も上がったが、必ず上映すると決め、宣伝する。

 

④ 「何としても上映を成功させたい」との強い思いが運動には大事

・夏になり少しコロナ感染が落ち着いてきたので、再々延期で9月24日会場が取れに上映を決定。実行委員からの不安の声もあったが、全国での上映運動の再開もあり、励まされた。

以前チケットを買った人からの問い合わせも多くなり、9月に入ってから売り上げが伸びた。

 

⑤ コロナ感染を防ぐための対策を徹底した

・当日の観客の健康把握(上映後の連絡確認)・会場の消毒など当日のやるべきことが多くなり、スタッフが必要になったが、実行委員が率先して協力者を求めてくれ三回の上映で延べ60人の協力を得ることができた。運動の広がりが成功の鍵だと思う

 

⑥ 上映を終えて、「上映してよかった」との充実感がみんなのものに

・当日は予想していたより多くの来場者を迎えることができた。感想文も感動したとの

たくさん寄せられた。

・実行委員会の反省で「赤字にならなくてよかったね」「再度見て、本当に良い映画だった。上映してよかった」「思ったよりたくさんの人が来てくれ、やりがいがあった」などの感想が出された。

 

一年がかりの上映運動であったが、あきらめずに運動を進めたことが、成功につながった。

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「時の行路」上映運動経験交流誌 4    

 4回目は、「渋谷区」での上映経験です。是非お読みください。   

      渋谷区での上映        渋谷区推進会議  小林悦子

 

― 2019年8月に渋谷区推進会議を発足し、

2020年9月24日(木)さくらホールにて3回上映―

 

  • 全国の「時の行路」の製作上映に向けとりくんでいるメンバーの中に渋谷区在住・在勤者が数人いて「時の行路」を製作した共同映画も渋谷区にあり、このおおもとの渋谷で上映成功に向け全国に先がけてやろうと確認した。実行委員になってもらうよう要請行動をし、2019年8月に実行委員会を発足した。
  • 2020年1月には小説の主人公となった五戸豊弘さんを招待し、派遣労働者としていすゞで闘った実体験を聞く会を持った。(60人ほど集まる)映画監督の神山征二郎さんにも参加していただき、多くの労働者やいろいろな方に観賞してもらおうという気運が盛り上がった。
  • その後コロナが流行し、緊急事態宣言となり一時休止せざるを得ない状況となった。6月になり感染も少なくなり、予定通りの9月24日に実施しようと決め、多方面の団体代表や個人の方々に呼びかけ人になってもらうため団体や地域の役員、趣味の会の人にお願いするなどして103名の方によびかけ人になってもらいました。この取り組みが成功に向け、大きな力となった。
  • 2020年8月に渋谷区内独自の試写会を行い、主に現役の労働者に観てもらうことが出来、参加者は少なかったが、券の普及に協力するといってもらえた。しかし、通常なら夏期に行われる各種の集会や学習会が中止もしくは縮小となり、宣伝活動も進まなかった。それでも渋谷社保協の総会や都立広尾病院の民営化に反対の集まりに参加し訴えると、「少しでも普及のために協力します」といってもらい心強かった。が、券の普及する中で看護士や保育士は、そういったところには《参加しないように》という自己責任が強く求められていることを知り、無策の政治に対しての怒り、上映成功への厳しさを感じた。
  • 実行委員会で、さらなる券の普及に向けて、出来る限りの力を発揮していこうと、意思統一をした。
  • 当日はコロナへの不安だけでなく、台風の影響もあり、290名の参加者だった。3回目の夜の回には、労働者の参加者も多く、パンフレットが43部売れ、夜の部だけで4万1千円のカンパが集まった。それまでにとりくみの意義を理解していただいて、多額のカンパが集まり総額21万円が寄せられた。
  • 協力券・賛同券の着券分は製作委員会へ請求せず53,100円カンパした。
  • コロナ感染症の状況をみながら渋谷区内の公的施設を利用し、《まだ観ていない人に観てもらえる取り組みをした方がよい》という声が呼びかけ人から出たことを心強く思い、今後ともとりくみを検討していきたい。f:id:eiga-haken:20200403160911j:plain

「時の行路」上映運動経験交流誌 3    

 

  足立区での上映             足立区上映実行員会 野中道弘

映画「時の行路」の原作者、田島一さんと同じ職場だった田中勲さんの呼びかけで、足立「時の行路」製作上映準備会をつくり、以下の取り組みをした。

 

2018

2,17「時の行路」製作準備会(事務局会)6人

5,11「時の行路」製作上映推進会議(まだ映題名も、監督・配役も未定)

     映画「ハケン」の会?と呼んでいた。

5, 19 第2回「時の行路」製作上映推進会議

7, 8 「時の行路」につながる「すぐれた映画」を観る会として、「若者たち」第1部を上映。足立教育会館で、観客約30名。

8, 8 「時の行路」製作上映推進会議

9, 7 「時の行路」製作上映推進会議

9,17 「時の行路」製作上映推進会議

10,14 「若者の旗」上映

12,21 「時の行路」製作上映推進会議

 

2019

1,11 推進会議

2, 4 推進会議

2,23 推進会議 「時の行路」作者・田島一さんの講演と映画「小林多喜二」上映について。

3, 4 推進会議幹事会

3,16 田島一さんの講演と「小林多喜二」上映

4, 8 推進会議・幹事会

6,10 推進会議・幹事会

8, 9 推進会議・幹事会     「時の行路」映画完成

9, 2  推進会議・幹事会

9,27 推進会議・幹事会  

10, 7 推進会議・幹事会

10,23 推進会議・幹事会

11, 4 映画「ひろしま」上映会。(戦後間もない頃、日教組が地域・住民と協力して制作したもの)

     足立教育会館3階で15時と、19時の2回上映し、約110人が鑑賞した。

11、11 推進会議

11、27 推進会議 6人

12、12(木)銀座プロッサムで「時の行路」上映。15時と19時の2回

12、16 推進会議

 

2020

 1, 6 「時の行路」映画上映幹事会。4月24日に竹の塚ホールで4回上映する予定を話し合う

 1, 19「時の行路」映画上映実行委員会、第1回委員会 

 2,10 「時の行路」上映事務局会、6人。

 2,17 第2回「時の行路」上映実行委員会、竹の塚ホールの上映会を決める

 3, 2 上映事務局会、4月の上映は新型ウイルス「コロナ」の影響で出来ないことにする。

 3,20 上映実行委員会で、4月上映中止を決定。秋に延期して上映することにする。

 4, 3 上映事務局会

 5,15 上映事務局会

 6, 8 上映事務局会、8人

 7, 6 上映事務局会

 7,13 上映事務局会

 7,24 上映実行委員会

 8,17 上映事務局会

 8,21 上映実行委員会と「時の行路」試写会

 9, 9 上映事務局会、コロナ対策とチケット販売について話し合う。

10,13 上映実行委員会

10,23 上映事務局会

10,31 「時の行路」上映会。竹の塚地域学習センター(竹の塚ホール)で、10時・13時・16時・19時の4回上映。やや寒くなりかけた快晴の日だった。コロナ対策で、消毒・換気・客席のひとつとばし等困難な中、約450人が観た。

 

まとめ・・・成功したのは、やはり足立区内の民主運動を日序的にささえている個人・団体の力である。  

 3回目は、「足立」です。 2018年 2月から「監督、配役、映画のタイトルも決まっていない段階からはじまりました。」地道に、輪を広げながら「上映」までの取り組みが報告されています。              

 

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「時の行路」上映運動経験交流誌 2

   埼玉県での上映           埼玉県上映実行委員会  山﨑秀弘

1.主な経緯

2019.12  制作委員会から埼労連に申入れ(準備会3回:呼びかけ人22人、実行委員16人)

2020.04.04(土) 県実行委員会結成+試写会(コロナ感染拡大で会場を変更して開催)

 機関紙等に紹介記事掲載(埼玉革新懇ニュース、埼労連新聞、新埼玉新聞など)

   05.07(木) 第1回事務局会議(以降、計7回)

   05.18(月) チラシ案作成

   05.26(火) 協力要請開始(労組、民主団体オルグ

   06.08(月) 会場手続き

   06.18(木) 上映回数変更(午前午後2回→全日4回)

   06.27(土) 第1回実行委員会

(チラシ・チケット配布開始、実行委員会ニュース発行計13号)

   07.30(木) 公共施設使用料軽減要請(県、8/3市)

   08.06(木) 新聞折込依頼(8/23または8/30折込)

   08.29(土) 第2回実行委員会

   09.17(木) 準備作業

   09.19(土) 上映会(要員:1回あたり20人・協力12団体)

   10.29(木) 総括会議(実行委員会は継続・残金はプールし、地域上映会をサポート)

 

2.参加者について   620人 (*1回目、満席にて返金 4) 

3.会計について  

 収入計 471,934                          

支出

1 会場費           64,240

2 会場付帯費    20,000 10,720 マイク、スピーカー、ライトなど

3    チラシ代       40,000 45,680 3万枚(A4版・カラー両面刷)

4 映写代           120,000             

7 事務局費       10,000              

8 実行委員会費  38,990            実行委員会会場費(3回)

9 予備費           21,260   除菌用具3546    計323,329      

 

4.2020年9月19日の上映に当たっての考え

 現状

・使用条件:コロナ感染防止対策から入場数制限で座席定員478の半数 239人

・会場使用料:変更なし(入場料金割り増しの見直しを要請したが)

  上映理由

 ・映画は黙ってスクリーンを観ることから飛沫感染のリクスは少ないこと(実際に映画での感染は確認されていない)

 ・公的機関の判断として感染防止対策として人数制限をおこなっていること

 ・コロナ禍での労働環境悪化の現状は、映画のリーマンショック時をも超える状況であることからも「今、観てもらい」映画であること

 方針変更

・上映回数:2回→4回に変更 (目標500人以上: なので、max478→956人へ)

・1)2回上映だと採算がきびしいこと、2)他会場の開催目途が人数制限により立てづらいこと3)3密のリスク分散を図るための努力として可能な回数を上映すること

・上映時間: 1) 10:30~12:30 2)13:30~15:30   3) 16:00~18:00  4)18:30~20:30

 料金設定

・一般前売り券1200円、当日券1400円、小中高校生券800円 【実行委員会への納金額】

・各団体において、独自割引は可

 チケット販売

 ・5枚1セットとして、それぞれが販売 【代金と残券を実行委員会へ返却】

 鑑賞にあたってのルールについて

 ・座席は自由席(1席ずつ空けて利用)利用可能定数を超える場合は次の回まで待ってもらう

 ・満席で入場できなくなった場合は、次回入場の優先扱いする(次回観れない者には払戻す)

 ・鑑賞時間帯を把握するため、販売時に可能な範囲で確認をお願いします。(高齢世代の方は1回目および2回目に多く鑑賞されることが想定されるため、その他の方は3回目または4回目を基本に計画されることが有効と想定される)

 ・入場者は、コロナ対策として参加票(氏名・連絡先)の提出とマスク着用、手のアルコール消毒をお願いする

 ・開場は各回とも上映の25分前

 ・不測の事態(感染症第2波等により会場が使用できなくなった場合など)は、上映会を延期することを基本にチケットは有効とする。希望者に対しては払い戻しを行う

 

5.感想と課題

 上映にあたって、「時の行路」が完成したことは承知していたが、実際に自主上映の経験がなかった埼労連としてはどこからも話がないもとで2019年中は情報待ち状態であった。

 2019年12月になって、制作委員会から埼玉県内での自主上映についての依頼があり、そこから具体的検討が始まった。

 上映に向けて、経験のある民主団体等に声をかけて実行委員会事務局を固め、呼びかけ人など体制の検討・調整を始めた。併せて申し合わせ事項(規則)を作成した。

 制作委員会の提案では準備期間約半年の目安が示され、あとは主要な団体日程と会場の空状況を確認して開催日程を調整した。 ➡ 会場確保に苦慮し9月19日(土)に決定 ➡ 当初は午前午後の2回上映(夜間は使用料が高い)として準備を始めたが、コロナ感染防止対策として定員の半数に制限されたことで、採算が厳しい見通しとなり、「中止」ではなく「4回上映」することとした。

 呼びかけ人と配券を担う実行委員などを対象として無料試写会を兼ね実行委員会を実施 ➡ 事前準備と上映までのスケジュールを考慮し4月4日(土)とした。 ➡ コロナ感染拡大により公共施設が使用できなくなったが、会場を変更して開催。

 配券は、5枚セットで個人個人に要請することを基本としたが、コロナ感染で1回目の緊急事態宣言が4月7日~5月25日に発令されたことや収束のめどが立たない状況下で、労働組合の中には行動自粛から受け止めが弱く配券に苦慮した。

 声かけを広げる中で、意義を受け止めてチケットを組織購入するケースもあり合計で982枚となったが、実際鑑賞した人数は620人で、採算上、実数では厳しい結果であった。(全県対象としたことやコロナ対策で会議等の会場費や消耗品などで費用が増えたことも影響)

 午前中の回は満席となったことや620人中、賛同券と協力券で83人、当日券で95人など、1日限りの上映だったため、4回としたことは有効だった。

 感想用紙には「ひとりの人間として、労働者として、尊厳を守り抜くことの重要性。感動しました。」「本当にリアルで負けられないという気持ちが湧いてきました。」「厳しい現実。でも家族の愛、仲間の愛に心が和みました。」など、好評で上映した意義はおおきかった。今後、地域上映会をサポートしていくことにしており、7月18日(日)に越谷において上映会が開催される。

 引き継ぎたい点として、1)配券者を早めに、より多く確保すること。2)集約点検は、実際に販売した数を押さえること。3)コロナ禍では参加票を必ず提出してもらうようし、アンケートや感想は可能なら記載してもらう形にすること。(できれば、チケットの裏面に氏名・連絡先欄で回収)

 コロナ禍で人数制限のため採算が気になるが、打って出る構えと状況共有で広めていくことが鍵。

 2回目、埼玉の経験を掲載しました。貴重な経験です。生かしていただければと思います。

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いよいよ明日、八王子で「時の行路」の上映会です!

 今年初めて都内で行われる上映会です。多くの方に観ていただきたいと思います。

 八王子の地域情報誌「よみっこ」の5月30日号に取り上げられ、問い合わせも増えたそうです。会場は、八王子いちょうホール(小ホール)です。

 ①10:30②13:00③15:30④18:00からの4回上映予定です。

        ●連絡先ー八王子合同法律事務所(☎042-645-5151)

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