「対談 現代の争議生活者を語る」より 2
山口 整理解雇事件について、最初にメデイアが関心を持った
のは提訴した時、それから判決時だけです。それ以外はほとんど
ありませんでした。ですからどういう流れで解雇があり、裁判に
なり、判決に至ったという報道はなく、原告が負け、会社が認め
られたのとの報道でした。そのあとの解雇の過程での不当労働
ほとんど報道されませんでしたね。
三面記事のところにちょっと出る程度でしたね。最近、一か月
客室乗務員の女性がカラーで一面に出たのです。これはよく
「毎日新聞」は頑張ったなと思ったら、その後に稲盛さんを
称賛するシリーズの記事が毎日のようにだされました。稲盛さんの
生い立ちからずっと書かれています。マハタラ裁判の記事は、先に
弁解がましくやったなと思って、見ていてちょと情けなくなりました。
田島 これでは山口さんのおっしゃる「会社の公器」そのものです。
メデイアは本来の役割をどう考えているんだと言いたいですね。
(続く)