ワタミ創業者、過労自殺遺族に”働くのは悪いことか”と発言
しんぶん赤旗3月15日号の3面に上記記事が出ていましたので紹介します。
13日の参院予算委員会中央公聴会で、目を疑いました。「働き方改革」を
めぐる公述人質疑で、自民党からワタミ創業者の渡辺美樹議員が質問に立った
のです。同日の公述人には、過労自殺で夫を亡くした中原のり子氏(東京
過労死を考える家族の会代表)らが出席していました。
居酒屋チエーン「和民」を展開するワタミでは、2008年6月、入社2か月の
女性社員=当時(26)=が自殺。時間外労働が付き140時間を超える過酷な
長時間労働が原因だったとして、12年に労災が認められています。
渡辺氏は質疑で、「私も愛する社員を亡くした」と強調したあと、「国会の
議論を聞いていると、働くということが悪いことのようだ」「国を挙げて
”働くな、働くな”というようではいけない」などと発言。「働くということ」
について質問しました。
公述人の東京過労死を考える家族の会代表の中原のり子さんは、「仕事と
命を比べれば命を大切にすべきだ」と答えました。
渡辺氏はさらに、長時間労働をいっそう深刻化するとして過労死遺族らが
強く反対している高度プロフェッショナル制度について、希望する労働者も
いるとして導入を主張しました。
働く人の命を奪う長時間労働が深刻な問題になる中、国会の議論を「働く
ということが悪いことのようだ」と愚弄し、高プロ制度の導入を歓迎する
渡辺氏。「愛する社員」を亡くした反省は本当にあるのでしょうか。よりに
よって”ブラック企業”の創業者をこの問題の質疑に立たせた、自民党の見識
も問われます。