「時の行路」映画 製作・上映推進会議のブログ

このブログは、田島一さんの『時の行路』『続 時の行路』『争議生活者』(新日本出版社)原作の映画「時の行路」に関するブログです。映画「時の行路」ついに完成しました。スタッフ 企画・中西繁 音楽・池辺晋一郎 脚本・土屋保文・神山征二郎 監督・神山征二郎 今春(2020年)公開。全国で30万人動員目指して頑張りましょう!

「対談 現代の争議生活者を語る」より 11

山口 会社は二つの裁判は別物だと必死ですが、整理解雇事件の

裁判と不当労働行為裁判は一体のものです。解雇の過程で不当労働

行為どころか、憲法違反があったとまで判断されたわけですからね。

整理解雇に合理性があったなどとはならないわけです。ここは私たち

が一番強調しているところです。昨年七月に国家公務員の労働基本権

問題でILOから十回目の勧告が出たそうです。勧告に対して政府は、

日本では最高裁人事院勧告制度が労働基本権、の代替え措置として

いると回答しているそうです。

 日本航空の場合には、ILO八十七号条約違反(結社の自由委員会)

で申し出て三度の勧告が出ていますが、政府はこれまで、最高裁

判断が出ていないことで逃げていました。しかし最高裁憲法違反が

明らかになったので、ILOはこれまでよりも踏み込んだ対応が可能と

なったわけです。五月にはILO事務総長と原告・労組の代表が面談

しています。。極めて稀なことだそうです。現在のILO事務総長は

労働組合出身ですので理解が早いと期待しています。この三月に

ILOの何らかの動きが期待される状況です。

 それにもう一つ、二〇二〇年の東京オリンピックパラリンピック

関連の問題があります。IOC国際オリンピック委員会)とILO

開催にあたって、人権や労働や宗教など、いかなる差別も許さない

としています。特に労働の分野では中核条約であるILO八七号条約

の順守が強調されています。オリンピックを開催する上で国際条約

違反がない状況を作り出そうとしているわけです。この二つの国際

組織は覚書を結ぶことで合意しました。ご承知の通りJALはオリンピック

の公式スポンサーですから、条約違反があれば、問われることになります。

しかも、不当労働行為事件で東京都を相手どって行政訴訟をやって

きたわけですからね。その東京都がオリンピックを主催するわけです。

 こうした問題も私たちは大いに訴えていきたいと思っています。

田島 そんな状況にあっても、経営陣はなかなか決断しないのですね。

山口 先送り、責任転嫁、官僚的など、昔と変わっていないような

気がします。もっと早く決断していたら、こんなことにならなかったのに、

 というようなことが、日本航空在籍中に度々ありました。(続く)